ドイツ生まれのソーシャルロボット Navel

2017年創業の新しい会社で、現在プロトタイプ開発の最終段階、2023年を目標に商用生産が計画されているようで、まだまだ今後が未知数ですが、ドイツの会社 navel robotics 社が開発しているソーシャルロボット navel はソーシャルロボットに求められるものをいいバランスで取捨選択した一つの形ではないかと思っています。

目、眉と口の表現はディスプレイで、首は静寂性の高いジンバルモーター3つで3軸の動きを実現しており、これらを組み合わせることで自然で豊かな表情を実現しています。腕はありますが、手先は何かを持てるような構造にはなっていないのでジェスチャーのためと割り切っていることがわかります。深度カメラと3つの LiDAR センサー、4つの超音波センサーを備えており、周辺の障害物などを認識することができ、差動二輪を駆動させてフラットな平面であれば自由に動き回ることができます。高さ 72cm、重量 7.8 kg ということで、万が一人とぶつかるようなことがあったとしても双方それほど大きな被害を受けることはなさそうです。

下記、会社の HP で紹介されているデモビデオです。移動速度が想像していたより早く、ほんとこんな速さで移動できるん、と思いましたが、まあそのあたりは商用を迎えるにあたっては安全面など考慮して調整されてくるかも知れませんね。

一時期国内でも注目されたソーシャルロボット、しかし商業的な成功を収めるのはなかなか難しというのが現時点での状況ではないかと思います。ソーシャルロボットというのは人にとってより扱いやすい機械を実現するための一つの試みなのだと思います。Navel はご老人向け施設でのエンターテイメントロボットという用途がひとつ検討されているようで、一つの可能性なのかと思います。表情が豊かなので自閉症のお子様向けのソーシャルスキル訓練ロボットとしても一定の役割を果たしてくれそうな気もします。

Navel は今後どのような成功をおさめていくのか非常に気になるロボットです。今後の活躍をとても期待しています。